ほとんどの日本人が知らない日本の国歌「君が代」の意味



「君が代」の現代訳

 

 

最後に現代における「君が代」の訳についてお話します。現在でも「君が代」を天皇崇拝の軍国主義賛美の歌だと言う人がいるようですが、それは実に程度の低い解釈です。

 

前述の通り、「君が代」は、明治からの150年程度の歴史の歌ではありません。今から千年以上もの古い歴史がある歌なのです。男女の恋文時代の訳は、「きみ」=しっかり成長した男女が、「代」=時代を超えて、「千代に八千代に」=永遠に千年も万年も、生まれ変わったとしても、「さざれ石の巌となりて」=結束して協力、団結して、「苔のむすまで」=ずっと結びついていこう、というような感じです。

 

解釈もいろいろありますが、どの解釈においても、「君が代」はやはり平和を願う歌となります。

 

次は現代風に訳した場合です。天皇の世が時代を超えて、千年、万年と永遠にしっかり結束して、協力し合い、固い絆で結びついていよう。

 

古来、日本では人は生まれ変わると信じられてきました。肉体が老いて死を迎えても、その人の魂は再び人となってこの世に生まれるという考えです。君が代には、何時の時代もそうした想いが込められています。

 

これはあくまでも訳の一例であり、人によって解釈は様々です。今でも多くの説が唱えられていて、どれが正しいということではありません。ただ大切なのは、私たちの日本という国をこれからもずっと大切にしていこうという想いです。